建築物環境衛生管理技術

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目次
序章 | 補足資料(その1) | 補足資料(その6)
1.建築物の環境衛生 | 補足資料(その2)
2.空気環境 | 補足資料(その3)
3.建築物の概要 | 補足資料(その4)
4.給水・排水管理 | 補足資料(その5)


【個人の権利】

建築物における衛生的環境の確保に関する法律(昭和45年4月14日・法律第20号/改正成26年6月13日・法律第69号)

 (目的)
 第一条  この法律は、多数の者が使用し、又は利用する建築物の維持管理に関し環境衛生上必要な事項等を定めることにより、その建築物における衛生的な環境の確保を図り、もつて公衆衛生の向上及び増進に資することを目的とする。

 (定義)
 第二条  この法律において「特定建築物」とは、興行場、百貨店、店舗、事務所、学校、共同住宅等の用に供される相当程度の規模を有する建築物(建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に掲げる建築物をいう。以下同じ。)で、多数の者が使用し、又は利用し、かつ、その維持管理について環境衛生上特に配慮が必要なものとして政令で定めるものをいう。
  2  前項の政令においては、建築物の用途、延べ面積等により特定建築物を定めるものとする。



建築物環境衛生管理技術者


生存権保障義務(日本国憲法・第25条)
 すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障および公衆衛生の向上および増進に努めなければならない。

基本的権利(WHO憲章)
 健康とは、身体的、精神的および社会的に完全に良好な状態にあることであり、単に病気または病弱でないということではない。
 到達し得る最高水準の健康を享受することは、人種・宗教・政治的信念・経済的ないし社会的地位のいかんに係わらず、何人もが有する基本的権利のうちの一つである。

ウィンスロー(C.Winslow)の公衆衛生の定義
 公衆衛生とは、環境衛生の改善伝染病の予防、個人衛生を原則とした個人の教育、疾病の早期診断と治療の為の医療と看護サービスの組織化、及び地域社会のすべての人に、健康保持の為の適切な生活水準を保障する社会制度の発展の為に、共同社会の組織的な努力を通して疾病を予防し、寿命を延長し、肉体的・精神的健康と能率の増進を図る科学であり、技術である。



【序章】

建築物における衛生的環境の確保に関する法律について

 多数の者が使用し、又は利用する建築物の維持管理に関し環境衛生上必要な事項等を定めることにより、その建築物における衛生的な環境の確保を図り、もって公衆衛生の向上及び増進に資することを目的とする。   (第1条)


 ◇特定建築物   (第2条)
  特定建築物は、1棟の建物ごとに行う。


 ◇特定建築物の届出   (第5条)
 ◇帳簿書類   (第10条)  ☆特定建築物の届出及び帳簿書類の提出・保存の義務は、所有者


 ◇報告・検査   (第11条)
 都道府県知事は、特定建築物所有者などに、必要な報告をさせ、特定建築物に立入り、検査させ、質問させることが出来る。
 ※特定建築物以外の建物には、立入検査は出来ない。
  ただし、維持管理の努力義務がある。



 ◇改善命令   (第12条)
 建築物環境衛生管理基準に従わず、かつ人の健康を損ない、又は損なう恐れがある不適当な事態がある場合。
 ◇登録対象事業   (第12条の2)
  1. 建築物清掃業
  2. 建築物空気環境測定業
  3. 建築物空気調和用ダクト清掃業
  4. 建築物飲料水水質検査業
  5. 建築物飲料水貯水槽清掃業
  6. 建築物排水管清掃業
  7. 建築物ネズミ昆虫等防除業
  8. 建築物環境衛生総合管理業
空気環境の環境基準値

 ◇労働安全衛生法(労働安全衛生法)

 ◇事務所衛生基準

 ◇水道法(水道法)     ※厚生労働省  ◇水道事業者
 ◇給水装置の構造及び材質     (第16条)
 ◇給水装置の検査     (第17条)
 ◇検査の請求     (第18条)
  ・水道事業者に、水の検査を請求。


 ◇給水の緊急停止     (第23条)
  ・直ちに、給水を停止。


 ◇簡易専用水道の管理基準
 ◇簡易専用水道の設置者
 ◇水質基準     (第4条)
 ◇水道水のみを使用するビルの検査項目と期間
 ◇給水管理
 ◇水質検査     (第20条)  ※大腸菌は、検出されてはならない。
 ※テトラクロロエチレンは、3年以内ごとに1回定期検査。
 ※塩素消毒は、pH値に影響を受ける。

 ◇感染症新法     (1999年4月)     (感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)
 ◇環境基本法(環境基本法)   ※新幹線・鉄道の振動、日照時間、下水道の悪臭、高速道路の騒音・振動については、定めはない。


 ◇水質汚濁防止法(水質汚濁防止法)     ※環境省
 ◇浄化槽法(浄化槽法)     ※国土交通省と環境省
 ◇廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)   ☆浄化槽利用人口<公共下水道利用人口


 ◇悪臭防止法(悪臭防止法)
 ◇学校保健安全法(学校保健安全法)     ※文部科学省   ※学校栄養士については、定めはない。
  学校保健安全法では、落下細菌の基準は無い。


 ◇大気汚染防止法(大気汚染防止法)
 ◇地域保健法(地域保健法)     ※厚生労働省
 ◇旅館業法(旅館業法)     ※厚生労働省
 ◇興行場法(興行場法)     ※厚生労働省 ▲▲ページのトップへ▲▲▽▽次々節へ▽▽



【1.建築物の環境衛生】
 ◇人体の産熱と放熱
  ※絶対安静状態:21℃、睡眠8H以上など。
  ※椅座位安静時:椅子に座って何もしない状態。


 ◇温熱環境指数
  1. 有効温度(ET:Effective Temperature)
    気温、湿度、気流の影響。
    有効温度線図
    乾球温度、湿球温度、気流速度
  2. 修正有効温度(CET:Corrected Effective Temperature)
    グローブ(黒球)温度、湿球温度、風速。
    グローブ(黒球)温度:Φ15p程度の黒いグローブ球の内部に温度計を設置。
  3. 等価温度
    グローブ(黒球)温度のこと。
  4. 作用温度(OT:Operative Temperature)
    乾球温度、気流、周囲の壁からの放射を総合的に考慮した温度。
  5. WBGT指数(WBGTI:Wet-Bulb Globe Temperature Index)
    高温環境での熱ストレスの評価指数。乾球温度、湿球温度、グローブ(黒球)温度から算出。
  6. 新有効温度(ET*:New Effective Temperature)
    相対湿度50%を基準として、乾球温度、湿球温度、気流、放射熱、作業強度、着衣量の6因子により計算された環境を総合的に評価。
  7. 標準有効温度(SET*:Standard Effective Temperature)
    アメリカ空調学会基準(ASHRAE)、着衣量0.6clo、1.0〜1.2met、0.1〜0.15m/s、40〜60%RH、平均放射温度=気温、と言う状態を標準有効温度(SET*)と言う。
    22.2〜25.6℃SET*では、80%以上が快適。。
  8. 不快指数(DI:Discomfort Index)
    DI=0.72×(乾球温度+湿球温度)+40.6
  9. 予測平均温冷感(PMV:Predicted Mean Vote)(ISO7730)
  10. PPD(予測不快者率:Predicted Percentage of Dissatisfied)

 ◇シックビル症候群(Sick Building Syndrome)
 ■空気汚染物質
 ■必要換気量
 ■音の性質
 ■振動
 ■太陽光線
 ■レーザー光(laser)
 ■光の量
 ■光源の性質
 ■視覚と視細胞
 ■視覚と視細胞   ※暖色は近づいて、寒色は遠ざかって見える。
  ※明るい色は軽く、暗い色は重く感じる。
  ※蛍光灯は、白熱電球の4倍の照度が得られる。
  ※演色性は、光源の分光分布に関係。

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【2.空気環境】
 ◇事務所の作業環境測定
 ◇乾湿球温度計(アウグスト(オーガスト)乾湿計)
 ◇アスマン通風乾湿計
 ◇グローブ(黒球)温度計
 ◇定電圧式熱線風速計
 ◇カタ寒暖計
 ◇光散乱式粉じん計(ディジタル粉じん計)
 ◇ピエゾバランス粉じん計   ※浮遊粉じん濃度は、相対沈降径10μm以下の粒子状物質を対象に、質量濃度で規定されている。


 ■タバコの煙
 ■室内汚染物質
 ■相対湿度
 ■湿り空気線図   ※乾球温度が同じでも、絶対湿度が大きいほど、比エンタルピーは大きい。


 ■結露   ※木材の熱伝導率0.1〜0.15


 ■熱の伝わり方(伝熱)
 ■熱貫流
 ■熱伝導
 ■熱伝達
 ■照明器具   ※照明器具の発熱は、冷房時の冷房負荷となる。
  HIDランプは、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプの総称。


 ■防音と防振   ※空調の吹出し流速が速くなると、騒音の原因となる。
  ※吸音性能が良い材料は、遮音性能に欠ける。
  ※コンクリートブロック壁は、一体打ちコンクリート壁より遮音性能が悪い。
  ※コンクリート板組立工法では、柱、梁、壁などとの取合い部のシールの施工状態が遮音性能に影響する。
  ※直張り工法の内装壁は、特定の周波数領域で遮音性能ん落ち込みが生じる。
  ※単層ガラスは、高音域でコインシデンス効果が見られる。
  ※合わせガラスは、全音域で遮音性能の低下は無い。

 ◇冷房負荷   ※室温が上がると、人体からの顕熱は減少するが、潜熱は増加する。(発汗の為)

 ◇暖房負荷   ※室内発生負荷(内部発生熱負荷)と日射熱は負荷に参入しない。

 ■単一ダクト方式   ※ペアダクト空調方式:定風量の外気処理系空調機と変風量の顕熱処理系空調機による給気を最小制御モジュールごとにミキシングされて吹き出す方式。
  ※ターミナルリヒート方式:共通の空調機から送風し、各吹出口ごとに再熱器を設置して、吹出口ごとに温度条件まで加熱して、個別制御する方式。


 ■ファンコイルユニット(FCU)式
 ■ポンプ
 ■蓄熱槽
 ■エアフィルタ
 ◇電磁界・静電気   ※1nm=10-3μm=10-9m=10Å


 ◇電離放射線
 ■吹出口
 ◇腐食
 ■冷媒
 ◇地域冷暖房(熱供給事業法)
 ◇地球環境
 ◇LCC(Life Cycle Cost)
 ■換気設備 ▲▲前節へ▲▲▽▽次々節へ▽▽



【3.建築物の概要】

 ◇建築総論
 ◇一級建築士(国土交通大臣が交付)
 ◇二級建築士(都道府県知事が交付)
 ◇木造建築士(都道府県知事が交付)
 建築士以外でも設計可能なもの ※特定の用途:学校、病院、劇場、映画館、観覧場、公会堂、集会場、又は百貨店。
※木造以外:鉄筋コンクリート造、鉄骨造、石造、レンガ造、コンクリートブロック造、若しくは無筋コンクリート造。
※建築士は、必ずしも自ら設計した建築物の工事監理をする必要は無い。


 ■階段
 ■手摺り   ※ただし、けあげ15p以下、且つ踏面30p以上の場合は、この限りではない。


 ■傾斜路
 ■廊下幅
 ■車イス対応  屋上広場又は2階以上のバルコニーその他これに類するものの周囲には、安全上必要な高さが1.1m以上の手摺り壁、柵又は金網を設けなければならない。   (建築基準法施行令第126条)


 ■建築用語
 ■建築物と法規
 建築基準法
 ■居室の規制
 ■建築物の構造
 □鉄筋コンクリート構造(RC造)
 □鉄骨構造(S造)   ※プラスタとは、無機質の粉に水を加えて練り混ぜ、塗壁とする材料の総称。


 □鉄骨鉄筋コンクリート造
 □鋼管コンクリート構造(CFT造)
 □組積構造
 ■セメント・コンクリート
 ■鋼材

 ■石材

 ■石膏ボード
 ◇日射受熱量
 ◇日射遮蔽係数
 ■送風機
 ■多翼送風機(シロッコファン)
 ■リミットロード送風機
 ■翼形送風機(エアホイルファン)
 ■ターボ送風機
 ■斜流送風機
 ■軸流送風機(プロペラ)
 ■軸流送風機(ベーン)
 ■軸流送風機(クロスフローファン)
 ■機器
 ◇熱源の発熱量
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 補足資料(その1)
 ☆居室
  居住・執務・作業・集会・娯楽等の目的の為に継続的に使用する室を言い、居間・作業室・事務室・教会・会議室・食堂等である。
  しかし、便所・廊下・車庫・倉庫は居室ではない。

 1m3=1000ℓ,1ℓ=1000cc,1ℓ=1000p3

 1N=0.1019sf,1sf=9.8N
 重力加速度:g=9.8m/s2

 1sf/p2=0.0987MPa
 760oHg=1atm=1013.25hPa

 1kcal=4,187kJ
 1w=1J/s,1kW=1.3596PS

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 補足資料(その2)
Α αアルファΝ νニュー
Β βベータΞ ξクサイ
Γ γガンマΟ οオミクロン
Δ δデルタΠ πパイ
Ε εイプシロンΡ ρロー
Ζ ζゼータΣ σシグマ
Η ηエータΤ τタウ
Θ θシータΥ υウプシロン
Ι ιイオタΦ φファイ
Κ κカッパΧ χカイ
Λ λラムダΨ ψプサイ
Μ μミューΩ ωオメガ
101 daデカ10-1 dデシ
102 hヘクト10-2 cセンチ
103 kキロ10-3 mミリ
106 Mメガ10-6 μマイクロ
109 Gギガ10-9 nナノ
1012 Tテラ10-12 pピコ
1015 Pペタ10-15 fフェムト

 1 モノ(mono) 6 ヘキサ(hexa)
 2 ジ(di) 7 ヘプタ(hepta)
 3 トリ(tri) 8 オクタ(oct)
 4 テトラ(tetra) 9 ノナ(nona)
 5 ペンタ(penta) 10 デカ(deca)

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 補足資料(その3)
  ・人体中の水分量:体重の50〜70%
  ・人が必要とする水分量:1日1.5ℓ
  ・成人の尿の排出量:1日1〜2ℓ
  ・人が必要とする尿量:一日0.4〜0.5ℓ
  ・体内で生成される水分:1日0.3ℓ
  ・男性水分量>女性水分量
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 補足資料(その4)
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update:2017.04.24

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